福田 和也
すべての日本人に感じてほしい魂の昭和史
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人気ランキング : 42684位
定価 : ¥ 670
販売元 : 小学館
発売日 : 2002-07 |
今真で、君が代を歌うことを罪悪のように思わさせられたり、日本は、戦前は極悪非道な国であったと思わせられたりして来た世代?日教組、進歩的文化人による支配時代の世代?には、日本は、「愛国心」とか「誇りを持てる」対象ではなかったのかもしれない。
しかし、今、サッカーのWCや野球のWBCで君が代を歌うことをなんら違和感なく受け止め「ニッポン」を連呼する世代が登場して来たことは嬉しい限りである。
できれば、スポーツによってではなく、このような歴史を扱った本に裏打ちされて、更に「ニッポン」を連呼してほしい。
この本には、明治維新以来、日本が世界に誇りうる点が多々あったことを教えてくれる。
今ほとんどの日本人はきっと”戦争は良くない”と思っている。では太平洋戦争の頃に生きた人たちはどう思っていたのだろうか。当時と今では時代も環境も違うので推測するしかないが、少なくとも喜んで戦場に行った人は少なかったし、本心では戦争なんてでできれば行きたくないと思った人がほとんどだったのではなかろうか。でもそんなことは言えなかった。そして「家族や恋人や友人のために国を守るのだ」と自らに言い聞かせて多くの若者は戦場へとかり出されて行った。本書ではそうした当時の「どうしようもない時代の流れ」や政治家や軍人の政策決定、外交の行き詰まり、日本のおかれた立場、世界の列強国の植民地をめぐる動き等が非常にわかりやすく書かれている。そう書くとどこにでもありそうな歴史入門書のような感じがするが、この本には我々一人一人がどう生きるかということと歴史を考えるということがどこかでつながっているということをわかりやすく、それも押し付けがましくなく語っている点にすごく好感が持てました。「誰にも迷惑をかけないんだから、売春をしてもいい」というようなことが言えるような自由のある国に僕らは住んでいる。でもそんなことが言えるまでになるのに、どれだけの蓄積がこの日本という国に必要だったかと言うことを考えてほしい、と著者は言う。単なる教科書的な記述ではなく、まさに一人一人の魂に語りかけるような本です。
中学生の娘に読ませてます。「もちろん私はやらないけど、援助交際は問題外として、ブルセラ(ちょっと古いか)はなぜ悪い? 誰にも迷惑かけていないのに。」などと聞かれて答えに窮していたバカな私。
福田氏の答えは、(少なくとも私は)納得いくものでした。
韓国や中国と歴史の共有なんてありえない。この視座が反動的とか偏向と映る思考停止状態がとても異常と感じる人には好著。大学生どころか、立派なつもりの大人も虚心坦懐に愉しめます。偏向だなんて、過去の人たちより進歩したつもりなんて、あまりにも幼稚。
「後記」にあるように、「今を生きる若い人たちに、「歴史」の手ざわりを示すこと」がねらい。それ故、文体は福田の「語り口調もの」(?)の中でも特に平易。わかりやすい。
教科書では無味乾燥にしか綴られず、紙の上の文字をなぞるだけだった歴史的事象や人物が、「歴史に感情的なものを取り戻そうという企画」によって立体的に感じられるようになってくる。
「日本人」、さらには「人間」という共通した媒介項をたよりに、歴史が身近なものとなるだろう。
あまりに感情的に過ぎ、「愛国心」をむき出しにした本書は、若者に読ませる教科書としては偏りすぎていると言われるにちがいない。もちろん、これは教科書ではない。しかし、いろいろな留保付きで、あくまでバランス感覚を忘れずに読?!??のならば、これほどやさしく頭に入ってくる教科書もない。
著者の意図がどうあれ、論壇に見られるような歴史論争から離れて読みたい。