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定価 : ¥ 2,200
販売元 : 角川学芸出版
発売日 : 2005-06-01 |
ネットを検索していて本書を見つけて気になって読んでみた本ですが、終戦直後に当事者の中で
これだけ冷静に客観的に状況を分析した人がいたことが驚きでした。
この本の翻訳に携わった伊藤 延司さんが翻訳中に泣いた気持ちがわかりました。 僕の場合は、怒りがこみ
あげてきてしまいましたが、でも読み進めて行くほど冷静になっていきました。 著者が本当に冷静に客観的
に見つめて書いているからだと思います。
先の大戦?終戦・GHQ統治に到る一連の流れを大国間のパワー・ポリテックスの観点から冷静に分析されています。
日本の工業生産力がアメリカの10分の1程度で海外に原料を依存しており戦争を継続できる状態で無く。
経済封鎖しなければ戦争を回避できたかも知れないこと。 アメリカ国内でも市民にたいする戦意高揚のプロパガンダ
が行われておりそのために相手の実像を見誤った可能性があること、実際の戦況は硫黄島・沖縄の戦闘以前に
決着しており、海上封鎖だけで日本と講和可能であり多くの人命を救えた可能性がある事等、したがって
日本本土への空襲も原爆投下も必要なかったこと。
東京裁判で同じ植民地主義を実践していた勝者が敗者を裁く矛盾・アメリカン・ウェイでのGHQ統治のあり方に対する
鋭い指摘があり、当時、日本語版が発禁になるのも無理からぬことと思います。
この本は、アメリカのためにアメリカは本当に正しいのかこのままでよいのかと問いかけています。
残念ながら、原書はすでに絶版となっているようですが、
その後の推移を見れば、日本は戦後60年間なんとか平和の中にありますが、かの国は、戦争中毒と
揶揄される状態から抜け出せないようです。
しかし、いくら平和と唱えても、歴史に学ばなければ同じ失敗を繰り返すだけです。
今まさにこの本が読まれる時が来たと思います。 より多くの方に読んで頂きたい本です。
東京裁判を見直す。日本の戦争について再評価を試みる。
この様なテーマを扱った本は最近では珍しくはありません。
しかし、本書は終戦直後の1948年、アメリカ人女性によって書かれているのです。
その前提で本書を読み進めると非常に刺激的で、強い衝撃を受ける事でしょう。
太平洋戦争に於いて文明の敵とまで言われた日本が、アメリカによって開国
させられるまでの長い歴史の中で、殆ど外国に戦争をしかけてこなかった事。
開国後は自らが植民地にならない様、懸命に先進国に学び、欧米同様に
軍事力を増強した、言わば欧米にとっての優等生であった事。
それらを、きつい皮肉をこめた言葉で語り、米国と日本のどこが違うのか?
と、問い詰めてきます。当時の米国人がこれを読んでどれほど不快な気持ちに
なったかと想像すると少し気の毒にすら感じてしまいます(笑)
内容については同テーマを扱った本の中でも最も辛辣だと思います。
是非、ご一読をお勧めします。
GHQの一員として来日した歴史学者のヘレン・ミアーズが、戦後間もない1948年に出版した本。タイトルの意味はすぐにはピンと来ないが、読んでいるうちに分かってくる。大日本帝国が犯したとしてアメリカをはじめとする連合国側が裁いている罪は、そのまま西欧諸国がアジア諸国に対して行ってきたことの模倣である、という批判をこめたタイトルなのである。その過激な内容のために、マッカーサーは日本人が日本語でこの本を読むことを許さず、日本では出版禁止の措置が取られたという。
訳者あとがきに「読みながら何度も泣いた」とあるように、歴史論評であるにもかかわらず、この本には大きく心を動かされるものがある。これほど的確に「あの戦争」を、そして大日本帝国の歩みを論じた本があっただろうか。今でも多くの日本人は、なぜ戦争を起こしてしまったのかを認識できないまま「日本人は悪いことをした」と自己否定するしかない状態に陥っている。この本を読むと「そうだったのか」と腑に落ちて、目からウロコの爽快感を味わえる。
この本が書かれたときには、まだ日本は全土が灰燼と化した極貧状態であり、日本が追い出されたアジア諸国に、旧宗主国が植民地を取り戻そうと戻ってきていた。ミアーズはそれを「ヨーロッパはアジアを再征服した」と評しているが、その視点が正しかったことは、のちにアジア諸国が宗主国を追い出して独立したことで証明されている。すぐれた歴史学者は、過去を論評することで未来をも予測できるのだという意味でも感動させられる。明治から昭和の日本の歴史を知るうえで、ぜひ読んでおきたい一冊。
アメリカのみならず、西欧の列強にとって、ロシアへの対抗勢力として英米が日本を「われわれの一員」となるべく日本を育ててきた、という視点がわかりやすく、同時期に田原総一朗の「日本の戦争」と並行して読んだことでいっそう興味深かった。
田原が内側からの日本の動機を描いたことに対し、本書も同時期の19世紀後半にさかのぼって、いかに西洋列強にとって、安定して「文明化した国家」である日本がある程度力をつけたプレゼンスをアジアに展開することを必要としていたか、そして「日本人は生来野蛮で好戦的」というのが正しくないかを日本文化に対する知識をもって詳述する。
アメリカが日本の「占領」にこだわったことはなぜか、太平洋の島伝いに旅しながら彼女が吐露するのやや感傷的な思い入れが、逆にアメリカの冷静な世界戦略を描き出すということに成功している。
ただし、この「思い入れ」の過剰さが、学術的な報告書としては逸脱しており、読む人によってはややうんざりさせられるだろう。
本書の「占領は懲罰であり、日本は貧しいままとどめおかれるだろう」という予想は、幸か不幸か中国と朝鮮半島の北半分が共産主義下に入ったおかげで覆されたが、日本は結局米国の衛星国に甘んじたまま60年を過ごしてしまった。推薦者櫻井よしこが苦手なリベラルにも一読の価値はあるだろう。
思わず手に取ってしまった本の一つだ。
日本がなぜ第二次世界大戦に突入したのか、なぜ原爆を投下され多大な市民の犠牲を強いられなければならなかったのか…。
広島・長崎の原爆を知らないという日本人が確実に増えている中で、あらためて悲惨な歴史に学ぶ強さと謙虚さをこの本で知らされた思いがする。
冷静な目線で戦争の原因を探り、二度と同じ過ちを繰り返さないという著者の姿勢。それも戦後まもなくの著書。今あらためて日本人もアメリカ人も読み直すべき一冊の本ではないか。
アーそれにしても、今まさに繰り返されている911・イラク。権力者の頭の中は六十年前と変わらないのか。市民よ立ち上がれ!!